電子工作をしていて、はんだ付けされている電子部品を外すなんて事はよくあると思います。
私の場合、主にゲームのコントローラの分解でアナログスティックやUSB差込口などの分解で、はんだを外す事が多いのですが、ただ単に1つのはんだを外すわけではなく複数のはんだを取り除かなければ部品が外せない事の方が多いかと思います。
半田吸い取り器や半田吸い取り線で地道に取り除いてもいいのですが、時間と労力がかかってしまい効率が悪いです。
なにかいいものはないかとネットを彷徨っていましたら、なかなか良さげな製品を見つけました。
あすかリムーバー
※写真では2本入っていますが、1本ずつの販売です。
これは㈱あすか修繕堂さんが開発販売している特別な配合で低温(約50℃)で溶ける低融点はんだです。
これを部品に付いているはんだと混ぜる事で電子部品が楽に取り外す事ができます。
1本の長さは3cmほどですが、大体の電子部品を外すのに使う量は1cmほど使えば十分です。
ですので1本で3回くらいは使えます。
それに勿体ないと思ったら使ったものを再利用する事も可能です。
使い方
あすかリムーバーの使い方はとても簡単で、半田吸い取り器や半田吸い取り線を使って地道にはんだを取るのが嫌になってしまいます。
フラックスを塗る
フラックスを対象となるはんだ箇所に塗ります。
外したい部品のはんだは酸化被膜ができていて溶けにくく混ざりにくくなっています。
これはすでにあるはんだとあすかリムーバーが混ざりやすくするためなので必ずあった方が良いです。
液状よりもペースト状のフラックスの方があすかリムーバーと馴染みやすいです。
あすかリムーバーをはんだ付けする
あすかリムーバーを外したい部品のはんだ付け箇所に付けます。
普通にはんだ付けする要領でおこなえばOKです。
外したい箇所全てに点付けしていきます。
高温のはんだごてを使う必要はありません。
15~20W程度のはんだごてで十分です。
あすかリムーバーを馴染ます
外したい箇所全てに点付けし終わったら、はんだごてであすかリムーバーを馴染ませます。
外したいはんだと混ざるようにはんだごての先と腹を使って全体を馴染ませます。
部品が取れる
あすかリムーバーを馴染ませつつ、はんだごての先で押しつつ、部品を軽く引っ張りつつ…ってやっているとスルっと部品が外れます。
基板を清掃
使ったあすかリムーバーと混ざった古いはんだを半田吸い取り器や半田吸い取り線で吸い取ります。
付着している汚れやフラックスはエタノールで清掃して完了です。
接点不良などに繋がるので、汚れやフラックスは綺麗に取り除きましょう。
まとめ
今回は㈱あすか修繕堂さんの「あすかリムーバー」を紹介しました。
この商品を見つけた時は衝撃を受けました。
今まで地道にはんだを取っていたのがなんだったのかと思うほどです。
このあすかリムーバーを使えば不慣れでも5分もかからずに部品が取れてしまいます。
そして今回、あすかリムーバーが凄いという事を伝えたいだけではなく、㈱あすか修繕堂さんも良い会社だという事も伝えたいです。
理由としまして、届いた製品の梱包状況が挙げられます。
部品が潰れないように箱に入れ、その中でもパケ袋で個別に入れてあり、そしてそのパケ袋も厚手のパケ袋に入れてあるという丁寧な梱包でした。
この梱包状況を見ただけで丁寧な仕事をしてらっしゃるのが伝わってきました。
低融点はんだを安価に自作する方法も記事で上げていますので、そちらも参考にしていただけると幸いです。
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