「ドリフト現象」が多発し分解を繰り返しているゲーマーも多いと思います。
慣れていくにつれ容易に分解をこなす事ができるようになり、何度も何度も分解・清掃・組み立てを繰り返している事でしょう。
しかし、繰り返しの分解というものは、コントローラに関しては想定されていないものです。
多くの部品は取り付け・取り外しではダメージを負うものは少ないですが、一部の部品は繰り返し取り付ける事で思わぬ不具合が発生してしまう事があります。
ささくれするケーブル
コントローラを分解する事で徐々に劣化してしまう部品で最も挙げられるものはフレックスケーブルです。
フレックスケーブルは主にUSB給電ユニットやメイン基板の接続に使用されています。
多くの信号線を一つの小さいケーブルに纏められ狭い隙間を通したり、形状を変えられる利点があります。
ほとんどのフレックスケーブルは固定されるものではなく、コネクタにただ刺さっているだけで保持されています。
差し込み口とケーブルのどちらかのサイズに差異があった場合、正しく保持されません。
正常な形状同士であっても、抜き差しを繰り返すと擦れによる摩耗が生じます。
この擦れによってフレックスケーブルの先端に毛羽立ちが起きてしまいます。
この毛羽立ちは概ね4、5回ほどケーブルを抜き差しをおこなうと発生してしまい、そのまま放置をすると最終的に接点不良などの不具合を起こしてしまいます。
ささくれたケーブルは使えない?
毛羽立ちを起こしてしまったフレックスケーブルをそのままの状態で使用する事はお薦めしません。
接点不良やショートを起こす危険があるため、新しいフレックスケーブルに交換をする事が最善策です。
しかし、毛羽立った部分を取り除けば、しばらくの間の再利用は可能になります。
毛羽立ちを取り除く方法
フレックスケーブルの先端(毛羽立ち部分)を0.5mmほどをハサミで真っ直ぐ切り取ります。
毛羽立ち部分を切り取ってしまえば、通常通り使う事が出来ます。
しかし、フレックスケーブルの接点部分の面積には限りがあるため、切る回数は2~3回までに留めましょう。
それ以上はかえって接点不良などの不具合に繋がるので新品に交換しましょう。
切り過ぎには注意!
2mmぐらいまでが限度です。
フレックスケーブルの交換
フレックスケーブルの交換方法はとても簡単で抜き差しをするだけです。
フレックスケーブルにはそれぞれサイズが存在し、それはPINの数で適合するかしないかが決まります。
PINの数は現物を確認する必要があります。
PS4純正コントローラの場合
PS4純正コントローラには旧型・新型の2種類が存在します。
- 【旧型】CUH-ZCT1J
- 【新型】CUH-ZCT2J
旧型は当時2012年製造なので所持している方は少ないと思いますが、旧型のCUH-ZCT1J場合は内部の形状が違うためUSBコネクタは14ピンのフレックスケーブルを使用します。
Amazonなどで単品14ピンケーブルや旧型用USBコネクタリペアパーツとして販売されています。
新型のCUH-ZCT2Jの場合はUSBコネクタは12ピンが使用されています。
こちらもAmazonなどで単品12ピンケーブルや新型用USBコネクタリペアパーツとして販売されています。
その他のコントローラの場合
PS5純正コントローラでは一部のリペア用フレックスケーブルが販売されています。
その他プロコンなどは現物を確認し汎用のフレックスケーブル使うか、その他のジャンクコントローラから流用する形になります。
まとめ
コントローラでは、主にUSB給電部分からメイン基板への経路でフレックスケーブルが使われています。
使われている箇所を人間で例えるならば、フレックスケーブルは大動脈部分にあたるでしょうか。
そう考えると意外と大事な部品です。
抜き差しが簡単で意外と煩雑に扱ってしまいがちですが、基板以上に重要な部品です。
もしメンテナンスでコントローラを分解される際は、一度目視でどうなっているか現状を確認しましょう。
しかし、Amazonなどで見ていただければ分かると思いますが、正直言って修理用のフレックスケーブルやUSBコネクタなどは現状では安いと言える値段ではありません。
部品取りとしてジャンクコントローラから剥ぎ取って付け替えるか、新しいコントローラに買い替えるか都度考える必要があるでしょう。
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